家事育児コンシェルジュ 山田綾子の「その家事、いらない」を読んでみた。
ちょっと共感したのが料理の作り置きはいらないというもの。
テレビで1週間分の作り置き料理をあっという間に作ってしまう超人料理人出演の番組をみました。
どの料理もおいしそうで、いいなあ、真似してみようかなと思った人も多いと思います。
でも見るのとやるのとでは大違い。
いくら冷蔵庫に入れても1週間はちと長くて、どんどん劣化し味はおちる。
なんとなく食べる気がなくて結局捨てる。
なんてことになり、食べたくなった時に簡単に手早くつくるほうが無駄がないように思ってしまいました。
あれです。
すばらしい収納術をみて、これ真似したら自分の部屋もきっときれいになるに違いないと錯覚するが、実際やってみるとそうならない。
単純に必要ないものを捨てたほうがはるかに簡単にスッキリする。
話はかわるが、僕がまだ中学生の頃のことである。
23時頃まで自宅の食卓の下の板を一生懸命雑巾で拭いている母の姿が記憶に残っている。
母がお風呂に入るのは夜中の0時過ぎ。
寝るのは深夜1時過ぎ。
夕方7時のNHKニュースをみながら食事をすることが多かったので8時には食事を終えていたんですが、それから母はず~~と食事のあとかたずけ。
親父は居間でTVをみながらのんびりしているのに、母は働きバチよろしくずっと台所にこもっている。
ちゃちゃっと1時間ぐらいであと片付けなんて終わらせて親父と一緒にテレビをみたりくつろげばいいのにと子供ながらに思っていた。
でもそんな姿をほとんど見たことがなかった。
子供ながらにとても疑問だった。
なんでそんなに時間がかかんねんと。
けなげな僕が皿洗いを手伝ってもやっぱり早く終わらない。
今考えると親父と関わりあいたくないからそうしてたのかもしれないとふと考える。
だから母と父がなかよくしている姿とかほとんど見たことがない。
お盆で実家に帰るとき(車で1時間)でも、親父はさっさと車に乗り込んでスタンバイしている。
母はどんくさいのか準備に時間がかかるのかわからないが、15分ぐらい経過すると親父が怒りだす。
「はよせんかあ~」近所に聞こえるような声で怒鳴りだす。
30分ぐらいして焦りながらやっと母が出てくる。
そして実家に向かって10分ぐらい車を走らせたころ母が爆弾発言をする。
「あっ、玄関の鍵閉めてなかったかもしれない」
親父の怒りはピークに達し、無言でUターンする。
そんな我が家でした。
家事だって立派な仕事。
主婦の労働を換算したら、生涯賃金1億円とか2億円なんて言われることもある。
でもいくら仮想収入を妄想したって、現実問題としてお金を稼ぎだすことはない。
残酷だけど主婦がやる家事は0円の価値しかない。
いわゆるボランティアに近い。
主婦に有利な点があるとすれば、効率的にしようとすればそれがけっこう可能だということだ。
会社勤めの人がいくら合理的にやろうとしても難しい部分はあるけれど、家事の合理化は自分の裁量次第だからいかようにもなる。
あまりにも手を抜きすぎて家庭不和がおきれば離婚なんてことになりかねないが、必要最低限の家事ですませればのんべんだらりと気ままに自由にすごせる最高の環境が手に入るわけである。
そうニート主婦誕生である。
ちなみに僕の妻は肌が刺激に弱かったりで神経質なところがあったりする。
対して僕はずぼら人間で、しょっちゅう「お風呂はいって、洗濯物出して」と言われる始末。
堀北真希ほどではないが洗濯は好きらしく、「そんなに洗濯せんといかん?」というほど毎日する。
ほんのちょこっと着たものでも洗濯行きだ。
掃除機も必ず毎日かけなければ気にすまない。
こういうと実家の母と同じようにものすごく家事に時間をさいているように聞こえるかもしれないが、全く違う。
掃除は5分程度。
料理の手際もいいので時間もあんまりかかんない。
洗濯は基本機械まかせで、室内に干すだけ。
干すときの香りが好きらしい。
料理も込みで家事にかける時間は1日2時間もない。
もちろん2人暮らしで子供もいないから可能なわけですけどね。
歳とったせいで、ごはんもそんなに食べないし。
参考になるかどうかわからないけれど、いがいといらんことばかりして生産性をさげている価値観をぶち壊してみたいと思います。