バカと無知(橘玲)

橘玲先生には昔ニコチン中毒から抜け出す知見をいただいたことで好きになりました。
あらたな視点を与えてくれるので是非読んでいただきたい1冊です。

「なぜ世界は公正であらねばならないのか」というトピックがある。
6ページほどの内容だが、いろんなおもしろい視点を与えてくれる。
認知的不協和音に関することもその一つ。
学校でしょうもない教育をするぐらいなら、橘先生の本をテーマに徹底的に議論してみるのはいかがだろう。
議論できればの話だが。
僕は中年以降、人間万事塞翁が馬をモットーというかそう意識で生きてきたが、くしくも橘先生の結論も同じで嬉しい気持ちになった。

僕がタバコをやめるときもまさに認知的不協和音状態だったんで笑えます。
不快だから矯正しようとしたら、きっぱりやめるか、無理やり正当化するしかなくなる。
アルコール依存症になってるのに酒は百薬の長とかいってた御仁がいたことをふと思い出した。

あと人間はトレードオフな生き物であること。

トラウマ療法がまやかしの記憶を作り出し、数々の冤罪を生んだこと。
人間の記憶がこれほどまでに流動的だということを鑑みると、防犯カメラなどの映像は必須だと思う今日この頃です。
公的な部分についてはある程度警察が一元管理したほうがいい。
いちいち照会状を作ってハンコもらってという作業はないほうがいいでしょうから。

それとこのトラウマ療法や催眠療法冤罪事件を知ってから、アドラーの目的説が俄然凄いものだったということがわかるようになりました。

どれも本当に知っておいて損ではないことばかりです。